中古のiPad Pro 11インチを買って、落とす前に保険へ入っておこうと思った。ところが保険の条件を読むと、私の買った中古は入れなかった。理由は、店が付けていた保証が1か月だったことだ。
私は中古スマホを扱う店で働いている。そこで普段、買った人から「中古でも保険に入れますか」と聞かれる側にいるのだが、自分が買う側になって初めて、店の保証と保険の条件がつながっていることに気づいた。
この記事では、中古のiPhone・iPadで入れる保険の条件と、店ごとの保証の違いを整理する。
この記事の結論
先に結論を書く。中古で買った端末の保険は、「どの保険か」より先に「どこで、どんな保証を付けて買ったか」で決まる。
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 中古でも保険に入れるか | 入れる保険はある。年数不問のものもある |
| モバイル保険の条件 | 店で買い、店が3か月以上の動作保証を付けた中古。取得から1年未満 |
| フリマ・個人売買 | モバイル保険は不可 |
| タブレット | モバイル保険は可。PayPayほけんは不可 |
| 私のiPad | 店の保証が1か月。モバイル保険の条件を満たさない見込み |
買ったあとに保険を探すと遅い。買う前に、保証期間が3か月以上の店かを見るのが近道だ。
【条件】中古で入れる保険の比較
中古を受け付ける保険の条件を、公式ページで確認できたものを中心に並べた。確度の欄が「二次」のものは、報道や比較サイトで見ただけの情報で、公式では確かめていない。申し込む前に公式で見直してほしい。
| 保険 | 中古(店で購入) | フリマ・個人間 | タブレット | 年数 | 確度 |
|---|---|---|---|---|---|
| モバイル保険 | 店が3か月以上の動作保証を付けた中古なら可 | 不可 | 可 | 取得1年未満 | 公式FAQ |
| PayPayほけん | 可 | 記載なし | 不可(対象外と明記) | 不問 | 公式 |
| au少短 | 可 | 不可 | 実質不可(スマホのみ) | シンプルは不問 | 二次(povoのLP) |
| イオン少短 | 可(報道) | 未確認 | 未確認 | 不問 | 二次 |
| MYSURANCE | 条件付きで可 | 記載なし | 実質不可 | 1年以内・格安SIM回線のみ | 公式(一部未確認) |
月額と補償の中身も、ここで一度まとめておく。モバイル保険は月700円で3台まで登録でき、破損・水濡れ・故障・盗難が対象で、自己負担がない。紛失は対象外だ。PayPayほけんは月400円から900円で、自己負担は5,500円になる。
| 保険 | 月額 | 補償 | 上限 | 自己負担 |
|---|---|---|---|---|
| モバイル保険 | 700円(3台) | 破損・水濡れ・故障・盗難(紛失は対象外) | 年15万円(修理不能と盗難は37,500円) | なし |
| PayPayほけん | 400円・600円・900円 | 破損・水濡れ・故障(900円は盗難も) | 年10万円(900円は20万円・盗難は10万円) | 5,500円 |
| MYSURANCE | 200円・470円・790円 | 上位は盗難・紛失も | 1事故あたり5万〜20万円 | 3,000円 |
ここで目を引くのは、モバイル保険の自己負担がなしであることだ。ただし、修理不能と盗難の上限は37,500円と低い。修理で直せる破損や故障に強く、端末ごと失ったときの補償は薄い、という性格だと私は読んだ。
なお、タブレットを受け付けるのはモバイル保険だけだった。PayPayほけんは対象外と明記され、au少短とMYSURANCEも実質スマホ専用だ。iPadの保険を探している人は、選択肢がほとんど残らないと思ってほしい。
【店の保証】店ごとの無料保証と有料保証
保険の条件を読むと、モバイル保険の「3か月以上の動作保証」が関門になる。そこで、中古を売る店が付ける保証を並べてみた。無料の保証は店ごとに差があり、そのまま保険に入れるかどうかの分かれ目になる。
| 店 | 無料保証 | 有料(延長・破損) | 確度 |
|---|---|---|---|
| イオシス | 3か月(ランクで最大6か月)。赤ロムは無期限 | イオサポ(1年延長・自然故障月300円〜)/イオサポ+(水没・落下も月400円〜) | 無料は公式。料金は二次 |
| じゃんぱら | 会員3か月・非会員1か月 | あんしん保証(物損・水没月550円〜・自己負担3,300円〜) | 二次 |
| にこスマ | 1年 | あんしん保険(月500円・故障・破損・水濡れ・盗難・年7万円まで) | 二次 |
| Back Market | 12か月(30日間は返金可) | BackUp(購入時に加入。料金は未確認) | 一部公式 |
| Apple整備済製品 | 1年 | AppleCareを購入できる(期限は未確認) | 公式 |
有料保証の料金は、競合の店である「にこスマ」の2024年11月の記事が出どころだ。したがって、数字は古い可能性がある。買う前に、各店の公式ページで確かめてほしい。
この表をモバイル保険の条件に重ねると、はっきり分かれる。3か月以上の保証を付ける店は、イオシス・にこスマ・Back Market・Apple整備済製品。1か月のじゃんぱら非会員は、モバイル保険の条件を満たさない。
ちなみに、店で買った中古にAppleCare+ は原則付けられない。ただ、この公式の文言は確認できていない。整備済製品は別で、AppleCareを購入できる。
店の有料保証と保険は、補償の守備範囲が似ている。破損や水没を店の保証で済ませるのか、保険に回すのかは、月額と自己負担で比べることになる。
店の選び方そのものは、別の記事に書いている。イオシスとにこスマを同じ機種・ランクで比べた記事と、中古iPhoneを7社で集計した記事が参考になるだろう。
【実例】私のiPadはなぜ入れなかったか
私が買ったのは、iPad Pro 11インチ(第4世代)のWi-Fi 128GBのシルバーだ。2026年6月30日に、ムスビー経由で古本市場のショップ出品を買った。本体は84,800円で、事務手数料2,798円を足して、クーポン500円を引くと、総額は87,098円になる(84,800 + 2,798 – 500 = 87,098)。
コンディションは「程度が良い・良好」で、バッテリーは100%、付属品も揃っていた。領収書のPDFも発行できる。買い物としては満足している。
保険の話は、そこから先だ。モバイル保険の公式FAQには、次のような趣旨の条件がある。販売店で買った中古で、販売店が購入から3か月以上の動作保証を付けた端末なら登録できる。オークションや友人からの譲渡、フリマアプリなどの個人売買で取得したものは登録できない。
私の購入は、ショップ出品だから、個人売買ではない。ここは問題ない。ただ、売り手が表示している保証が1か月らしく、3か月以上という条件を満たさない見込みだ。
なお、取得から1年未満の条件は、2026年6月30日の取得なら2027年6月29日まで間に合う。つまり、時期の問題ではなく、保証の長さの問題で入れないことになる。
では、残る道はあるのか。モバイル保険は、取得から1年以上の端末でも、メーカーの有償保証に加入していれば登録できる。ただ、このiPad Proは2022年10月の発売で、Appleの製品保証(1年)はとうに切れている時期だ。前の持ち主のAppleCare+が月払いで続いていない限り、この道もまず無い。気になる人は、Appleの保証状況の確認ページにシリアル番号を入れれば、すぐ分かる。
なお、FAQに書かれていないこともある。ムスビーのようなマーケットプレイスでのショップ出品が「販売店で購入」に当たるか、購入時に3か月の保証があれば今は切れていてもよいのかは、どこにも書かれていない。境目の買い方をした人は、申し込む前にモバイル保険へ問い合わせるのが確実だ。
【買う前に】確認する3つ
私の失敗を踏まえて、中古を買う前に見ておきたいことは3つある。
- 保証期間
- 購入証明
- 買う場所(フリマは不可)
1つ目は保証期間だ。モバイル保険に入りたいなら、店の動作保証が3か月以上であることを、買う前にページで見つける。「保証1か月」の店で買うと、あとから保険で補うことができなくなる。
2つ目は購入証明だ。モバイル保険が求めるのは、購入日・端末の情報・販売店名が載った契約書、領収書、納品書、保証書などだ。ネットで買った場合は、注文メールの保管を案内する項目もある。
私は領収書のPDFを発行できたので、そこは問題ないはずだ。ただ、店頭で買う人は、レシートに端末の情報が入るかを、その場で聞いておくといい。
3つ目は、買う場所だ。フリマアプリや個人売買で買った中古は、モバイル保険に入れない。値段が安くても、あとから補償を付けられない前提で買うことになる。
登録するときは、端末の正面と背面の写真と、シリアルまたはIMEIも必要になる。買った当日に撮っておくと、あとで慌てない。
【iPhoneなら】中古iPhoneの人の選び方
ここまではiPadの話が中心だった。iPhoneなら、選択肢はもう少し広い。
年数を問わないのは、PayPayほけんとau少短(シンプルなプラン)だ。何年前に買った中古でも、条件に合えば入れる。なお、au少短は二次情報なので、公式での確認が要る。
買って1年以内なら、モバイル保険が候補になる。月700円で3台まで登録でき、自己負担がない。ただし、保証が3か月以上の店で買ったことが前提だ。
そこで、中古iPhoneの選び方を、保険から逆算するとこうなる。
| 状況 | 候補 |
|---|---|
| 買って1年以内・保証3か月以上の店 | モバイル保険 |
| 年数が経っている・店の保証が短い | PayPayほけん・au少短 |
| フリマで買った | PayPayほけん(記載なし)。モバイル保険は不可 |
| 店の保証を延ばしたい | 店の有料保証 |
フリマで買った端末をPayPayほけんに入れられるかは、公式に記載がなかった。申し込む前に問い合わせるのが確実だ。
中古iPhoneの選び方そのものは、検品の側から書いた中古iPhoneの検品ガイドにまとめてある。iPadを検討している人は、中古iPadの買ってはいけない機種の記事も読んでほしい。
【まとめ】
中古の端末に保険を付けるなら、買う前に店の保証期間を見ておくことだ。モバイル保険は、店が3か月以上の動作保証を付けた中古で、取得から1年未満という条件がある。フリマと個人売買は入れない。
タブレットを受け付けるのはモバイル保険だけで、PayPayほけんやau少短はスマホ専用に近い。私のiPadは、店の保証が1か月らしく、条件を満たさない見込みになった。値段とバッテリーだけを見て、保証の長さを見ずに買ったからだ。
とはいえ、保険に入れなくても、店の有料保証や、メーカーの保証を探す道が残っている。それでは、良い中古ライフを。







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