【実燃費】ホンダ タクトは55km/L・1km約3円|3年64回の給油記録を全公開

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バイク

先に結論から。ホンダの50cc原付「タクト・ベーシック」に3年間乗り、給油のたびに記録し続けた実測データの集計結果がこちらだ。

項目実測値
平均実燃費55.75km/L
走行単価(1km走るのにかかるガソリン代)約3.0円/km
カタログ燃費(WMTCモード58.4km/L)達成率約95%
記録期間2022年9月〜2025年11月(3年2ヶ月)
給油回数 / 総走行距離64回 / 15,776km
総ガソリン代47,404円
1回の給油での最長走行318.2km

カタログ値とほぼ一致する燃費が、通学メインの実走行で普通に出る。 これがタクトに3年乗った上での答えだ。 そして3年で15,776km走って、ガソリン代の総額は47,404円。これがタクトという原付の経済性の全体像である。

この記事では、この結論の根拠となる全給油データに加えて、次の3点も実データで検証していく。

  • 冬は本当に燃費が落ちるのか(集計したら意外な結果になった)
  • 3年で燃費は劣化するのか
  • 1km走るのにいくらかかるのか(通学の月額換算つき)

ちなみにこのデータの中には、片道150kmを原付で走破したときのものも含んでいる。

カタログ燃費との比較

公式サイトより

まずはメーカー公称値を確認しておこう。

ホンダの公式サイトによると、30km/hでの定地燃費値は80.0km/Lとなっている。しかしこれは一定の速度で走り続けた場合の数値であり、信号待ちや発進停止が多い実際の走行とは条件が異なる

そこで、より実走行に近い基準であるWMTCモードの値を見ると、58.4km/Lとなっている。この数値を基準に、実データと比較していく。

実燃費の記録: 3年・64回給油の生データ

ここからは納車から現在まで記録してきた実データを見ていこう。計測はすべて満タン法である。

実際の数値データは以下の通りだ。

日付オド(参考値)(km)トリップ(km)給油量(L)合計金額(¥)燃費(km/L)走行単価(¥/km)
2025/11/2415776.1228.94.6181149.653.54
2025/11/1415547.2231.14.2872854.003.15
2025/10/2715316.1267.14.9984353.533.16
2025/10/1015049278.35.1586154.043.09
2025/10/1014770.7257.95.0690150.973.49
2025/08/1114512.8249.84.4372656.392.91
2025/07/2514263257.74.4172858.442.82
2025/06/2814005.3248.54.6880053.103.22
2025/06/1113756.8252.34.0772061.992.85
2025/05/2813504.5265.45.1686251.433.25
2025/04/2813239.1231.94.5281451.313.51
2025/04/0513007.2200.83.8267252.573.35
2025/03/1112806.4217.24.2777350.873.56
2025/01/2912589.2191.14.4378043.144.08
2025/01/0412398.1249.44.2276859.103.08
2024/12/0812148.7262.34.8977453.642.95
2024/11/2311886.4246.74.676553.633.10
2024/11/2311639.72784.9786055.943.09
2024/10/2111361.72544.9786051.113.39
2024/10/0111107.7252.94.7582253.243.25
2024/09/0810854.8248.64.5575654.643.04
2024/07/2410606.2278.55.1785953.873.08
2024/06/3010327.7272.7583154.543.05
2024/06/3010055246.24.5675853.993.08
2024/05/169808.8252.14.6477154.333.06
2024/04/239556.7258.94.6680655.563.11
2024/04/239297.8241.74.682352.543.41
2024/04/239056.1279.95.3786252.123.08
2024/03/048776.2251.45.0580049.783.18
2024/02/128524.8271.85.0286854.143.19
2024/02/128253290.84.2571568.422.46
2024/01/277962.2255.5587551.103.42
2024/01/107706.7236.84.986748.333.66
2023/12/207469.9284.15.0887855.933.09
2023/11/297185.8265.64.8585454.763.22
2023/11/016920.2304.65.3494057.043.09
2023/10/186615.6233.34.8584948.103.64
2023/10/046382.3259.83.5460473.392.32
2023/09/136122.5276.45.295753.153.46
2023/07/165846.1279.64.42654.1663.262.34
2023/06/305566.5318.25.35781.159.482.45
2023/06/025248.3262.14.53643.2657.862.45
2023/05/214986.2262.34.13569.9463.512.17
2023/05/114723.9253.64.58645.7855.372.55
2023/04/274470.3220.84.22595.0252.322.69
2023/04/104249.5263.14.28599.261.472.28
2023/03/253986.4230.14.78755.2448.143.28
2023/02/213756.3253.74.33601.8758.592.37
2023/01/243502.62644.31689.661.252.61
2023/01/123238.6236.24.47674.9752.842.86
2022/12/213002.4227.44.36658.3652.162.90
2022/12/102775206.13.41514.9160.442.50
2022/12/022568.9239.74.52682.5253.032.85
2022/11/242329.2186.53.73563.2350.003.02
2022/11/182142.7183.83.53582.4552.073.17
2022/11/141958.9130.71.38222.1894.711.70
2022/11/141828.2211.23.47572.5560.862.71
2022/11/091617205.23.66603.956.072.94
2022/11/031411.8270.54.82824.2256.123.05
2022/10/271141.3211.43.96669.2453.383.17
2022/10/21929.9234.83.96669.2459.292.85
2022/10/15695.1226.54.42751.451.243.32
2022/10/12468.62613.89661.367.102.53
2022/09/26207.6207.63.87677.2553.643.26

燃費の推移グラフ

記録したデータをグラフ化したものがこちらだ。赤色の線は全期間の平均値を示している。

グラフを見ると、経年劣化の影響か、若干燃費が落ちてきている傾向が見て取れる。とはいえ冬場や向かい風の日を含めても50km/Lを下回ることは稀で、「悪い日でも50km/L前後、良い時期は60km/L超」というのが3年乗った体感だ。

集計結果

3年間のデータを集計した結果は以下のようになった。

平均燃費55.75(km/L)
平均走行単価3.01(¥/km)

実燃費の平均は55.75km/Lになった。WMTCモードでのカタログ燃費(58.4km/L)と比較して達成率は約95%カタログ燃費とほぼ一致するという、驚くべき結果となった。

【季節と経年】冬は落ちるのか、3年で劣化したのか

64回ぶんの記録を、季節別と年別に集計してみた。ここが今回いちばん面白かったところだ。

冬に激減する、ということはなかった

季節平均燃費記録数
春(3〜5月)53.5 km/L14回
夏(6〜8月)57.2 km/L10回
秋(9〜11月)55.3 km/L26回
冬(12〜2月)54.9 km/L14回

夏がいちばん良く、冬との差は約4%。「冬は燃費がガタ落ちする」とよく言われるが、 少なくともこの3年の記録ではそこまで極端な差は出ていない

むしろ数字が低いのは春(53.5km/L)だった。ただしこれは季節のせいとは言い切れない。理由は次に書く。

3年で約7%落ちた

平均燃費
2022年56.7 km/L
2023年57.1 km/L
2024年53.8 km/L
2025年53.3 km/L

ピークの2023年から2025年で約6.7%低下している。 走行距離が1万kmを超えたあたりから、 はっきりと下がり始めているのが分かる。

先ほど「春の燃費が低い」と書いたが、春のデータは燃費が落ちた2024〜2025年に偏っている。 つまり季節の影響と経年の影響が混ざっているわけで、このデータだけで「春は燃費が悪い」と 結論づけることはできない。素直に読むなら、季節差よりも走行距離による経年変化のほうが効いている、 という話になる。

裏を返せば、メンテナンス次第で戻せる余地があるということでもある。何をやっているかは後述する。

【満タンで何km走れる?】実測318km

給油記録から見ると、1回の給油で走った最長距離は318.2kmだった(2023年6月・5.35L給油)。

ただしこれはかなり引っ張った例で、普段は230〜280kmあたりで給油している。 「まだ走れるがそろそろ入れておくか」という感覚で入れて、この距離だ。

原付の航続距離としては十分すぎる。冒頭で触れた片道150kmのツーリングでも、 理屈のうえでは無給油で到達できてしまう計算になる。

【1km走るのにいくらかかる?】走行単価は約3円

燃費だけではなく、「走行単価(1km走るのにかかるガソリン代)」も算出してみた。

結果は1kmあたり約3円だ。

これを通勤・通学に当てはめて計算してみると、その安さがよくわかる。以下の表は月20日出勤として計算している。

片道距離片道時間1日のガソリン代1ヶ月のガソリン代
5km片道約10分約30円約600円
10km片道約20分約60円約1200円
15km片道約30分約90円約1800円

もし電車やバスを使っているなら、タクトに乗り換えるだけで交通費を大幅に節約できる計算になる。実際に原付通学でいくら浮いたかは、以下の記事で時間も含めて計算している。

燃費を維持するために

もちろんこれは私の場合であるため、全員がリッター55km走るとは保証できない。 ただ、良い燃費を維持するために私が気をつけているメンテナンスが3つある。

  1. こまめなオイル交換
    • メンテナンスの基本。私は2000kmごとを目安に交換している。
  2. 燃料添加剤の使用
    • 走行距離が伸びてきたため、エンジンのカーボン汚れを除去してくれる添加剤を入れている。
  3. タイヤの空気圧管理
    • 空気が減った状態で走ると燃費は落ちる。ガソリンスタンドでも借りられるが、自宅にあると乗る前にさっと確認・補充できるのでおすすめだ。

ちなみにオイル交換はそこまで難しくなく、費用も節約できるため、初心者にもおすすめの整備である。詳しいやり方は以下の記事を参考にしてほしい。

まとめ

3年・64回給油の実測から言えるのは、次の4点だ。

  • タクト・ベーシックの実燃費は平均55.75km/L(カタログ達成率約95%)
  • ガソリン代は1kmあたり約3円。片道10kmの通学でも月1200円程度。3年の総額で47,404円
  • 冬に燃費が激減することはなかった(冬54.9 / 夏57.2km/Lで差は約4%)。 それより効くのは走行距離で、2023年から2025年で約7%落ちた
  • オイル交換・添加剤・空気圧の基本メンテだけで、3年経ってもカタログ値の9割超を維持できる

タクト・ベーシックは、カタログ値通りの燃費性能を発揮してくれる、非常に経済的なバイクだと言える。これから中古でタクトを買う人の参考になれば幸いだ。

なお、この給油記録の管理には筆者が開発したAI燃費管理アプリ「FuelLens」を使っている。レシートとメーターを撮るだけで満タン法の計算が終わるので、燃費記録を始めたい人は覗いてみてほしい。

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