先日、新型のiPad Air (M4)(以降、Air M4)が発表された。私も長年愛用しているiPad Air (第4世代)(以降、Air 4)からの買い替えを考えていたため、事前のリーク情報の段階からかなりテンションが上がっていた。
しかし、冷静にスペックと自分の用途、そして財布と相談した結果、「今回は見送ってAir 4を続投する」という決断に至った。
この記事では、なぜ新型を見送ったのか、そのリアルな本音を語っていく。「買い替えるべきか?」と悩んでいる読者の背中を押す、あるいは冷静に引き止める判断材料になれば幸いだ。
理由①: チップ更新だけという絶望
| スペック | Air 4 | Air M4 | 評価 |
|---|---|---|---|
| チップ | A14 Bionic | M4 | 圧倒的進化(でもメモには過剰) |
| RAM | 4GB | 12GB | 3倍!マルチタスクに有利 |
| リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz | 変わらず(120Hzはお預け) |
| 厚さ | 6.1mm | 6.1mm | 全く同じ |
| 重さ | 458g | 464g | 6g重くなった |
| 対応ペン | Apple Pencil (第2世代) | Apple Pencil Pro | 買い替え必須 |
結論から言うと、今回のAir M4は、見た目も使い勝手も今持っているAir 4とほぼ変わらない。
確かにM4チップの搭載はロマンがあり、処理性能が驚くほど向上しているのは間違いない。明確に向上しているRAM容量も、複数のアプリを同時に動かすヘビーユーザーには大きな魅力だろう。
しかし、私のiPadのメイン用途は「手書き専用機」だ。大学の授業のノートを取ったり、試験勉強をしたりなど、デジタルノートとしての役割が9割を占める。
iPadにおいて特に重要なのは「書き心地」だが、Air M4のディスプレイは相も変わらず60Hzのまま。Proに搭載されているProMotion(120Hz)による極上のヌルヌル体験は今回もお預けとなった。
さらに絶望したのが筐体デザインだ。厚さは6.1mmでAir 4と全く同じ。重量に至っては458gから464gへと、わずか6gながら重くなっている。数年越しの進化が「中身のチップだけ」というのは、ガジェット好きとして正直あまり心が踊らない。
おまけに、現在使用しているApple Pencil (第2世代)は使い回せず、新型のApple Pencil Proを別途購入する必要がある。(安価なサードパーティ製ペンという選択肢もあるにはあるが……)
手元のAir 4とApple Pencil (第2世代)を下取りに出して新型Air環境に入れ替えた場合、実質的な手出しは約6万円。「体験が全く変わらない板」に6万円を払うのは、どう考えてもコスパが悪いと判断した。
理由②: 120HzのProは魅力的だが、10万円の壁は高すぎる
「じゃあ、思い切ってProを選べばいいじゃない」
そんな声が聞こえてきそうだ。確かに、手書きの快適さを追求するなら120HzのProMotionディスプレイを搭載したPro一択。しかもM4以降のProは異次元の薄さと軽さを手に入れており、毎日のように持ち運ぶツールとしてこの機動力は最高に魅力的だ。
しかし、ここに大きく立ちはだかるのが「10万円の壁」である。
今のAir 4を高値で買い取ってもらい、さらに学割やAppleのギフトカード還元キャンペーンをフル活用したとしても、新型のProとApple Pencil Proを揃えると手出しは余裕で10万円を超え、12万円に達する。
具体的なシミュレーション結果がこちらの表だ。
| 選択肢 | 端末代(学割) | ペン代 | 下取り価格 | ギフトカード還元 | 実質手出し額 |
|---|---|---|---|---|---|
| Air 4を続投 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| Air M4に買い替え | 90800円 | 19800円 | -約30000円 | -19000円 | 61600円 |
| Pro M5に買い替え | 152800円 | 19800円 | -約30000円 | -19000円 | 123600円 |
毎日ハードに使い倒すメインPCになら喜んで投資するが、あくまで用途は「ちょっとしたメモ」を主とするiPad。ここに10万円以上を投下するのは完全にオーバースペックな贅沢だ。
「120Hzの書き心地と機動力に10万円出せるか?」と自問自答した結果、答えは「No」だった。
ちなみに、どうしても120Hzがほしければ、新品ではなく型落ちの「中古iPad Pro」を狙うという選択肢もある。(それでも決して安くはないが……)
理由③: 中古スマホショップ店員目線のリセールバリュー
中古スマホショップの店員として日々様々な端末を見ているが、リセールバリューの観点からも色々と考えさせられた。
発売から年数が経つAir 4だが、中古市場では今ならまだしっかりとした値段がつく。自店の買取アップキャンペーンなどを活用すれば、かなり有利に次の軍資金を作れるのも事実だ。資産価値としては、まさに「今が高く売れるラストチャンス」と言っても過言ではない。
しかし、だからといって「今すぐ買い替えるべきか?」というと話は別だ。 現在、Air 4でノートを取ることに決定的な不満はない。少々動作がもたつく瞬間はあっても、日々のメモ帳としては十二分な働きをしてくれている。
「チップが新しくなるから」「今ならまだAir 4が高く売れるから」という理由だけで、体験が変わらないものに約6万円、あるいは自分の用途にはオーバースペックなProに約12万円は払えない。
今後どうしてもスペック不足を感じたり、革新的な機能が搭載されたりした「本当に必要なタイミング」で改めて端末を買う。それが一番賢いお金の使い方だという結論に至った。
ただ、ここで一つお伝えしたい重要な事実がある。
先のシミュレーション表ではAir 4 (64GB)の「一般的な買取相場」を想定したが、実際の買取価格は端末の傷の有無やバッテリーの状態によって大きく変動する。ネット上の「最大買取価格」を鵜呑みにするのは、日々査定をしている側からすると少し危険だ。
「今回は見送る」と決めるにせよ、「やっぱり買い替える」と決めるにせよ、まずは手元のiPadが「今、リアルにいくらになるのか」という正確な数字を把握することが、後悔しないガジェット選びの第一歩になる。
ダイワンテレコムなら、ネットから簡単に査定に出せて、もし金額に納得がいかなかった場合の返送の送料も完全無料だ。つまり、リスクゼロで自分の端末の「真の資産価値」を知ることができる。
買い替えを迷っているなら、まずは1円も損をすることなく、ご自身のiPadの正確な下取り額をチェックしておくことをおすすめする。
まとめ: 今の愛機を「プチ・リフレッシュ」して使い倒す
ガジェットの買い時は「心が踊るか、本当に必要になったとき」。今回の新型iPad Airは私にとってそのどちらでもなかった。
とはいえ、せっかくの機会なので、現在使っているAir 4の環境を少しだけリフレッシュすることにした。
- ペーパーライクフィルムの貼り替え
- 購入時に貼ったものをずっと使用して表面がツルツルになっていたため、新品に交換。これだけでも摩擦が戻って書きやすさが復活する。
- 交換用ペン先の導入
- ペン先を金属製などのサードパーティ製に交換するだけで、驚くほど書き心地(カリカリ感)が変わるので非常におすすめだ
新しいガジェットを買うのも最高に楽しいが、今ある愛機を大切に使い続け、本当に欲しいタイミングまで資金を温存するのもまた賢い選択だろう。
また、Apple製品は組み合わせることで真価を発揮する。新型iPadを見送って浮いた予算で、日々の改札の通過や決済が劇的に快適になるApple Watchを導入してみるのも、生活の質が爆上がりするので非常におすすめだ。





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