先日、遠方で用事があり新幹線や高速バスで向かおうとしていた。
しかし、あろうことか予約を忘れており、前日にはすべての座席が埋まってしまっていたのだった。
何としてでも出席しなければならないイベントである。
仕方がないので原付で向かうことにした――
この記事では、
- 実際に150km走った記録
- 原付で何km走れるのか?
- どれくらい時間がかかるのか?
- 休憩はどれくらいでするのか?
といったことを解説していく。
これから原付で遠方へ向かおうとしている方の手助けとなれば幸いだ。
普段原付で通学しているからと言って、遠距離を舐めてはいけない。
実際に150km走った記録
まずはGoogleマップのタイムライン機能を使用して、どのように150km走破したのか見ていこう。
なお、スマホホルダーを使ってスマホでナビを使用していたため、幸いにも道に迷うことはなかった。
往路
時刻 | 場所 |
11/11 23:24 | 自宅 |
25分 | |
23:49 | コンビニ |
50分 | |
11/12 0:56 | コンビニ |
25分 | |
1:25 | コンビニ |
2時間18分 | |
4:18 | ネカフェ |
23:24 出発
Googleマップによると4時間かかる予定だったが、時間に余裕を持って23時に自宅を出発した。
このときはまだ原付での150kmという距離を甘く見ていたのだった……
23:49 1回目の休憩
走り始めて20分ほど、段々と手の感覚がなくなってきていることに気がついた。
普段の通学では30分乗っても手は冷たくなる程度だったが、夜中の気温は想像以上に低い。
そこで1回目の休憩をコンビニで取ることにした。
ここで購入したのはホットのカフェオレとおでん(大根・卵)。
イートインスペースはなかったため、リアボックス上でのスタンディングスタイルで頂いた。
冷え切った体にあたたかいカフェオレとおでんが染み渡る。
おでんのつゆをたっぷりと注いでくれた店員さんには感謝しかない。
0:56 2回目の休憩
2回目の休憩は日を跨いでからとなった。
50分ほど走行し段々と疲れが蓄積してきたため、休憩を取ることにした。
今回はコンビニの駐車場で先程買ったカフェオレを飲み、体を伸ばしてからすぐに出発した。
1:25 3回目の休憩
お腹が空いててきたため休憩を取る。
場所はやはりコンビニである。
24時間営業しているコンビニはツーリングの強い味方だ。
ここではシーフードヌードルとホットコーヒーを頂いた。
今度のコンビニはイートインスペースがあったため、椅子に座って食事を堪能できた。
4:18 到着
ここからは2時間20分ぶっ通しで走り、無事目的地周辺に到着したが、時刻は4時。
イベントまではまだまだ時間がある。
そこでイベント会場の近くにあるネカフェで休むことにした。
できるだけお金を節約したかったためテーブル席にしたが、3時間ほど眠ることができた。
復路
時刻 | 場所 |
11/12 20:53 | ららぽーと福岡 |
3時間34分 | |
11/13 0:27 | 自宅 |
なんと、復路は一度も休憩を取っていない。
というのも、雨予報が出ており、早めに帰宅しなければ雨に降られてしまうおそれがあったのだ(フラグ)。
ちなみに博多駅でラーメンを食べた。
魚介系のスープで、美味しかった(小並感)。
なお、このとき博多駅周辺で人身事故が起こっており、もし電車で来ていた場合は帰宅が不可能だった。
結果論ではあるが、原付で来ていたからこそ、帰宅できたのである。
ついでにららぽーとで実物大νガンダムを見てきた。
個人的には後ろからのほうが好き。
20:53 出発
ということで21時前にららぽーと福岡を出発した。
帰るまでがツーリングだ。
このまま何事もなく帰宅したい。
0時頃
全体の道のりのうち、4/5ほどが過ぎた頃。
街灯が一切ない山道を走行しているとき、危惧していた雨が降り出してしまった。
幸いにも上下レインウェアを着ていたため、中まで濡れることはなかったが、バックパックにパソコンが入っている。
そこで、パソコンが濡れないようにリアボックスに入れるために、停車しエンジンを切った。
そのとき、辺り一帯に全く光がなく、本当に心細かった。
もしここで事故したら、きっと朝まで誰にも見つけられないだろうという不安感が一気に襲ってきたのだ。
しかし、ここで立ち止まる訳にはいかない。
最後の気力を振り絞り、もう一度エンジンを掛け直した。
0:27 帰宅
なんとか無事に帰ってくることができた。
体が冷え切っていたためすぐに湯船に浸かり、長旅の疲れを癒やした。
布団に入るとすぐに眠気が襲ってきて、翌日の昼間まで泥のように眠ったのだった。
次章からは私の経験を通して、どれだけ原付で走れるのかについて解説する。
原付で何km走れるのか?
理論上バイクか人間のどちらかが壊れるまで連続して乗り続けることが可能である。
しかし、実際問題としては3時間も乗っていると肩やお尻が痛くなってきて、集中力が切れてくる。
また、単純にたどり着くことが目的ではなく、翌日に活動をすることも考えると、片道5時間、距離にして150kmが限界であろう。
名古屋を中心として50km、100km、150kmの同心円を作図した。
こうしてみると、最大距離の150kmは名古屋ー大阪間とほぼ同じ距離である。
新幹線や飛行機に乗らずとも、名阪間は50ccの原付でギリギリ到達可能である。
どれくらい時間がかかるのか?
ご存知の通り、50ccのバイクは30km/hが法定最高速度である。
もちろん高速道路は使えないため、全ての経路は下道だ。
時には高速で流れる幹線道路を走行することもあるだろうが、その際は後続車に道を譲ろう。
道路の混雑状況にもよるが、おおよそ1時間で30km進むのが限界だ。
距離別でどれだけ時間がかるのかを下の表に示した。
距離 | 時間 |
10km | 20分 |
30km | 1時間 |
50km | 1時間40分 |
100km | 3時間20分 |
150km | 5時間 |
200km | 6時間40分 |
300km | 10時間 |
原付は思ったよりも遅い。
焦らず、のんびりと旅路を楽しもう。
休憩はどれくらいでするのか?
いくら集中力に自信があっても、2時間に1回はコンビニなどで10分程度の休憩を取るようにしよう。
車体が軽く体がむき出しの原付は、たとえ小さな事故だったとしても、ライダーの命が危険に晒されてしまう。
また、寒い時期はどれだけ防寒対策をしていてもだんだん指先や体が冷えてくる。
おでんや肉まんなど、温かい食べ物で心と体を休ませよう。
まとめ
これが生の感想である。
原付での長距離ツーリングはしっかりとした覚悟を持って臨もう。
少なくとも寒い時期や夜中に走行するのは正直、全く、おすすめできない。
暖かい時期や明るい時間ならば挑戦してみるのも一興だろう。
最後に断っておくが、この記事を読んで不利益を被ったとしても、私は一切の責任を取らない。
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