現在、友人と遊ぶためのMinecraftサーバーと、自作したDiscord読み上げbot「yomi-KAI」を自宅サーバー上で稼働させている。
自宅サーバーといっても高価な専用機ではなく、古くなった自作PCをお下がりとして流用したものである。
本記事では、実際に自宅サーバーを運営してわかった、リアルなメリットとデメリット、そしてVPS(仮想専用サーバー)との比較について解説する。
自宅サーバーのメリット
完全に自分だけの環境を構築できる
自宅サーバーの名の通り、ハードウェアからソフトウェアまで100%自分のサーバーであるため、細部まで思いのままにカスタマイズが可能だ。レンタルサーバーなどのように、計算資源やストレージ容量、通信量の上限に神経を使う必要はない。性能に不満が出れば、自分でパーツを交換して物理的にスペックアップすることもできる。

新しいサービスを追加したいときも自由自在だ。例えば、以下に示すような当ブログで解説している少しマニアックなシステムも、自宅に物理サーバー(Linux環境)があれば簡単に構築・運用することができる。
- 飛行機の位置情報を追跡・提供して遊ぶ
- 外出先から自宅ネットワークに安全に繋ぐ
アイデア次第で何でもできる拡張性の高さと、実機が手元にあるという所有感こそが、自宅サーバー最大の魅力である。
実践的なネットワーク・インフラ知識が身につく

自宅サーバーは、一から十まで自力で環境構築を行わなければならない。OSのイメージ作成から各種ソフトウェアのインストール、ファイアウォールの設定まで、すべてが管理者の手に委ねられている。
Webサイトを公開するならWebサーバーを立ち上げ、お名前.comなどで独自ドメインを取得し、DNSの設定(私はMyDNS.JPを利用している)まで行う必要がある。これは、たった一人で小さなデータセンターを運営するようなものだ。
当然ながら定期的な保守点検の手間はかかるが、裏を返せば、座学だけでは得られない生きたネットワーク知識が大いに身に付くということでもある。
自宅サーバーのデメリット
24時間稼働による電気代がかかる
これが何と言っても最大のデメリットだろう。サーバーとしてサービスを常時提供するためには、24時間365日ずっと電源を入れっぱなしにする必要がある。
仮にサーバーの消費電力を40W、1kWhあたりの電気代を27円とすると、1ヶ月で778円かかる。(0.04 * 24 * 30 * 27 = 777.6)
毎月およそ800円近いランニングコスト、電気代として固定でかかってしまう。
物理的な稼働音(うるさい)
私は自分の寝室にサーバーを設置しており、文字通りサーバーの横で寝ている。界隈で言うところの「添い寝サーバー」である。
自作PCベースなので業務用ラックサーバーの爆音ファンほどではないが、常時ある程度の排気音やHDDの動作音が発生している。私はすでに耳が慣れてしまったため何の問題もないが、音に敏感な人にとってはかなりのストレスになるだろう。
障害対応の責任がすべて自分にある

自宅で動かしているとはいえ、他者にサービスを提供している以上、障害が発生した場合には速やかに解消しなければならない。
私の環境でも、2ヶ月に1回ほどの頻度で「サービスが止まっている」と友人から連絡を受け、再起動などの対応を行うことがある。在宅中ならばすぐに実機を触れるが、外出先で連絡を受けた場合には、スマートフォン等からSSHで遠隔操作をして復旧作業を強いられることもある。
VPSと比較(どちらを選ぶべきか)
サーバーを手に入れる手段として、月額制のVPS(仮想専用サーバー)を検討する人も多いだろう。結論から言うと、VPSも非常に優秀な選択肢である。
| 比較項目 | 自宅サーバー | VPS |
|---|---|---|
| 費用 | 電気代(月800円〜)(別途、パーツ代) | 月額料金(月1000円〜) |
| ハード保守 | パーツ交換・清掃が必要 | 事業者任せ |
| 性能 | 物理マシンのリソースを専有 | 仮想化によるオーバーヘッドあり |
| 得られるスキル | ハード・ネットワーク全般 | ソフトウェア・OS設定中心 |
月々のコスト面で見れば、VPSの月額料金(約1,000円〜)と自宅サーバーの電気代は同程度だ。ハードウェアの故障リスクや騒音から解放され、ほぼ手間がかからずに運営できるのはVPSの大きなメリットである。しかし、VPSは仮想環境であるため、同価格帯で比較した際の「絶対的なマシンスペック」はどうしても物理マシンに劣ってしまう。
まとめ
ハードウェアの面倒を見るのが手間だと感じる人や、純粋にサービスだけを安定して動かしたい人にはVPSが向いているだろう。
逆に、「なんでも自分でやってみたい」「マシンの性能を極限まで使い倒したい」という方には、自宅サーバーを強くおすすめする。トラブルシューティングも含めて、豊富で実践的なエンジニアリングの経験を積むことができるはずだ。






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